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トレ山 笠取山・唐松尾山・飛龍山

 2013-05-20
筆:太田口
メンバー CL&医療:太田口(B2) SL&装備:越野(B2) 気象:井上(B1) 食当:西脇(B1)


0日目

 GWに行った金峰山・甲武信ヶ岳は雪に覆われていた.今回は新入生(登山経験なし)がいるので標高が低めの山に行こうと思った.どうも井上が飛龍山に3年間恋焦がれているらしい.そして山行を計画しようとしたタイミングは,すずかけ祭により2泊3日の山行が可能である. 体力的に無理をさせないようにと,俺が奥秩父主脈で金峰山~瑞牆山荘以外で唯一行ったことのない雁坂峠~飛龍山間に行くことにした.しかし最初のトレ山が2泊とはいかがなものか.2年の藤井ですら未だに山中で2連泊はしたことがない.更にいうと越野に対してはこの山行が2泊3日だという事は山行直前まで話していなかった.話していないことに自分でも気付いていなかった.そうして人生で山行が2回目という西脇をはじめとして哀れな犠牲者が3人道連れにされることになる.
 前日の夜は勘の七沢の沢登りのメンバーも部室泊しているので騒がしい.みんなで鍋パーティを行っていた.テンションあがりすぎて俺の睡眠時間は1時間半ほどである.


1日目(大岡山→武蔵小杉→立川→山梨市→道の駅みとみ⇒雁坂峠⇒雁坂小屋)

 睡眠不足だったので電車とバスでは爆睡していた.そして到着するのは2週間ぶりの道の駅みとみである.GW以来2週間ぶり4回目の道の駅みとみである.俺はなぜこの場所にこんなにも来ているのだろうか.みとみで装備を揃えて出発すのだが.数分登山道を通ってからずっと舗装路である.1時間程舗装路を歩いて登山口に到着する.登山道に入る.30分進んだところにある河原で全員水を汲む.水を汲んだ後,ちょっと水で遊んでいた.テンションは沢登りで入渓点に到着したときのそれである.さらに進む…が,ここでちょっとしたアクシデント.西脇の足が攣ったという.それから笹で覆われた地帯に到達するまでにもう1回西脇は足が攣った.西脇は歩き方におかしな癖がついているのか,足が攣りやすいようだ.気持ちは分かる.俺は毎回足が攣っていた中学時代の部活を思い出していた.その後,峠まで井上と見えている山が何なのかという議論を交わしながら登った.角度的に他の周りの山が隠れているだけで手前の独立峰っぽいのが大菩薩嶺,奥の雪を被っているのが南アルプスということになった.

 峠に着いたらもうこっちのものである.もう十数分下りるだけなのである.時間は余っている.本日の行程は小屋まで行ってテント張ってクラムチャウダーと夕飯で終りなのである.突如彼女の名前を叫ぶ越野.雁坂嶺の頂上まで行くかという話になって「行くのやめチャウダー?」と言い始める越野.それに釣られて「小屋まで行っチャウダー?」と言い始める俺.雁坂嶺の頂上に行くことを主張する新入生井上に対して我々2年生はクズである.その後も塔ノ岳パーティの差し入れについて東女はチェリーを食べるのか,東工大は桃を食べるのかなんていうしょうもない話をして雁坂峠で実に1時間以上の時間を過ごした.余談であるが, 越野曰く語尾「チャウダー」は島根の方言の語尾が「ダー」なので効率がいいらしい.また,越野が彼女の名前を叫んでいたシーンを井上が録画(音声付)していたので山行中煽られていた.
karisaka

 結局峠から小屋まではたったの10分だった.俺はテン場代を払いに行った先で小屋の主人と長話をしてしまった.最後には大企業に就職しろよとまで言われてしまった.テン場に戻るとテントは張り終わっている.俺の出番なし.銀マットをザックから出そうとしたらなぜか濡れている.嫌な予感がしてシュラフを出してみるがやっぱり濡れている.ポリタンクの水が500ml近く減っていた.しっかり蓋がしまっていなかったようだ.天気がいいので濡れてしまったザック本体とシュラフを乾かすことにする.トレッキングポールを物干し竿のように使ってみた.
 装備を干したらポカポカ陽気なので昼寝することにする. 起きたら夕飯の準備がほとんど終わっていた. リーダー太田口完全に出番なしである.役立たずである.やわらぎのクラムチャウダーを啜りながら牛丼の完成を待つ.今回の夕飯の牛丼は山特有の食べても食べても米がなくならない魔法の夕飯ではなかったが,食べても食べても玉葱がなくならなかった.結局魔法の夕飯であることには変わりないのだが今年の1年生は何か違うのかもしれない.ともかく何の抵抗もなく米を食べられた時点で西脇GJ.夕飯を食べたら就寝である.


2日目(雁坂小屋⇒雁峠⇒笠取山⇒唐松尾山⇒将監峠)

 起床は3時である.そして朝食はリゾット.朝食にしては料理に手間がかかった上,米に芯が残っていたが,リゾットなので芯がちょいちょい残っているくらいの方がうまい.西脇の選定は素晴らしい.特に手間取ることもなく5時には出発できてしまった.前日が金曜日だったという事もあってかテント場を利用したのは他に1人しかいなかった.雁坂峠まで戻ろうとしたが,ここで後ろから声を掛けられる.地形図を見ると小屋から別の道があり,その方が近道だという.地図をしっかり見るなんて1年生偉い…少なくとも俺よりは.小屋まで戻ると確かに別の道があった.そちらを進むことにする.稜線に出ると遥か遠くに富士山などが見える.そして何故か自分たちは雲海の上にいた.越野と西脇が富士山富士山騒いでいる中,俺は南アルプスを見ていた.この時期の南アルプスは雪を被っていて素晴らしい.去年は自分が膝を痛めて甲斐駒ヶ岳から敗退してしまったから,リベンジしたくなった.少し進むと水晶山なる山に到着する.実はこの山,本山行で最高標高なのである.展望はない.大菩薩嶺を髣髴とさせる山頂であった.そこから雁峠まで下りる.他の3人の写真を撮るために駆け降りる.ああ,トレランシューズ欲しい.
karitouge

 雁峠はかなり開けていた.次に進むであろう笠取山も見える.雁峠にある富士川,多摩川,荒川の分水嶺に辿りつくと笠取山頂上まで一本道である.しかも急登である.少し気分が萎える.そしてその手前に不思議な物体が転がって(?)いる.錆びて赤茶色になったトラックである.
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 俺,越野,西脇の3人で井上の登りでのスピードが全く落ちないことについて話しながら頂上に辿り着く.笠取山の頂上は南側が開けている.今自分たちが来た道が一目で分かる.峠は降りたところにある,という事を理解しやすい.出発予定を1時間早め,天気も快晴,展望良しなのでコーヒーを飲むなどしてのんびりした.
ksatoriyamakasatoriyama2

 さて,頂上を出発して稜線上を進むことになるのだが,岩場である.西脇は岩場が嫌いなようだ.そして10分ほど進んで行った先には笠取山頂上を示す標がある.思い返してみると,甲武信ヶ岳~雲取山の主稜線は甲武国境稜線なのだから他の山と同様に笠取山の山頂にも山梨県のボロいけど味がある山頂標と埼玉県の立派な山頂標が立っているはずなのである.しかし先ほどのんびりしていた山頂には埼玉県版の山頂標は存在しなかった.この山ではどうも山頂の覇権は行われず,平和的にお互いが山頂を有する事になったのかもしれない.でも今は,そんな事はどうでもいいんだ.重要なことじゃない.我々は先に進むだけである.
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 やがて分岐に辿り着く.唐松尾山を巻くか否かの分岐である.ここで山行計画書を確認.唐松尾山のピークを取ることになっている.巻くことはゆるされないらしい.ここで井上から,

「ここに2つ山があるとします.片方の山だけ登ってもう片方の山に登らないなんて事をするんですか?」

との言葉を頂く.明らかに真面目な台詞だと思うのだが一部の人々には卑猥な比喩に聞こえてしまったようだ.唐松尾山を半分ほど登ったところで小休止.休憩中に,東女との合同山行で他の部員が楽しそうに登っていることを想像した井上が休憩終了とともに走り出す.越野にそれを追わせ,俺は西脇とゆっくり登る.途中で登れそうな岩があって直登したりと楽しんだ.唐松尾山頂上にて越野,井上と合流.唐松尾山も展望はない.結局展望があるのは本山行では笠取山だけのようだ.唐松尾山から将監峠までの道は土砂崩れが発生した後が多数見られた.そして将監峠から将監小屋までの道は飛行機が通れそうなのではないかと思う程広かった.
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 さて,テント場であるが.寝不足らしくて西脇の食欲がなかったので残る3人で差し入れのいか飯を食べる.時間がまだまだあるので今日も昼寝.起きたらまた夕飯の準備が始まっていた.リーダー太田口いらない子.マッシュルーム洗いだけ手伝う.そして就寝.


3日目(将監峠⇒飛龍権現⇒飛龍山⇒飛龍権現⇒前飛龍山⇒熊倉山⇒サオラ峠⇒丹波)

 3時起床,朝飯が早く準備できたのでこの日はなんと4時半に出発できてしまう.そこから飛龍権現までの道の半分以上は同じところを周回しているのではないか,と思えるような道だった.だが,鹿の死体が一体しかいなかったから周回しているのではないことは分かった.そして飛龍権現まであと少しという場所であるが,なんか禿岩と書かれた場所がある.ちょっとした展望台のようだ.少し寄り道する.眼前に富士山が現れる.下界が雲に隠れていて幻想的であった.昨年のパーティはこの景色を見ずに下山してしまったのか.なんとも勿体ない.この場所から飛龍権現までは結局5分もかからなかった.
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 飛龍権現で荷物をデポする.飛龍権現から飛龍山までの道であるが,飛龍山の山頂標は見落とすという前情報があったため,慎重に探す.結局開けた土地の端,飛龍権現側からでは奥にあったので見落とすことはなかった.去年のパーティは逆から飛龍山頂に着いたので陰になっていたのだろう.

井上「僕は3年間飛龍に恋をしてきましたが,いざ叶ってみると大したことはないんですね.人生ってこんなもんですよね.」

井上はどうも世界の真理に一歩近付いたらしい.飛龍山頂,展望無しである.長居しても仕方がないので戻る.
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 去年飛龍権現先で藤井が足を挫いたので慎重に下りる.だがちょっとした岩場があっただけでそこまでの難所はなかった.熊倉山より先にはオレンジの防弾ベストを着た人がちらほら.猟師の皆さんである.

 サオラ峠直前にて少々問題が発生.どうも西脇が膝を痛めてしまったらしい.俺がトレッキングポールを貸し,共装を分け,ゆっくり進むことにする.最後の下りは急で下手すれば俺も膝をやられたかもしれない.麓まであと少しという場所で道が二手に分かれている.そのまま下に進む道と曲がっている道である.どちらが正しいか分からなかったので俺と越野で分かれて偵察に行く.どうも自分が進んだ道は畑から道路に繋がっているようだ.戻ろうとすると西脇がこちらに進んできていた.そしてあろうことか,「俺達"は"こっちから行く!!」という言葉とともに越野と井上が駆け降りてしまった.どちらの道に進んでも麓は目と鼻の先なのだから降りられるに違いない(地形図を見る限り俺の方が正解なのだが…).結局最後の下山を二手に分かれて行うことになった.最後は畑の上に作られた登山道(?)を進み,電気柵をいくつも通過し,舗装道路に出た.サオラ峠の方向を示す看板があったので間違いはないようだ.あちらもしっかり下山できただろうか.
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とりあえず青梅街道(…であってるかな,あのバスが通る道)に出る.少し進むと向こう側から2人がやってきた.しかも謝ってきた.謝るくらいなら勝手に進んで行かないでくれ….バスの時刻を調べるとあと1時間もない.昼飯か温泉かを選ぶことになったが,結局は温泉を選ぶことになった.バス停に荷物を置いて丹波山温泉に浸かりに行く.結局温泉の前にもバス停があったので荷物を置いてきたのは失敗だった.時間を気にしながら温泉に浸かり,途中1回も停車しない謎のバス(実際は3台編成で鴨沢や峰谷からの客は他の車両に乗っていたようだ)に乗って奥多摩駅前で昼食を食べて本山行は終了である.


参考までにこの山行での1年の評価を

井上 高校時代山岳部に所属していただけあって知識も実力も申し分ない.ただし死に急ぐ傾向があるかもしれない.
西脇 山での料理に革命をもたらしてくれる可能性を秘めている.しかし,今回の山行で怪我などが数回あったため,今年の膝故障枠となってしまってしまう可能性がある.気を付けなければならない.
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