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山スキー&雪洞泊 上州武尊山 2013/02/09-10

 2013-02-15
筆:八木(B1)
メンバー:鈴木(M2)、石井(M2)、尾高(B2)、太田口(B1)、八木(B1)

この山行、内容の割に妙に長かった。何から書き始めよう。

冬山をやる1年生の必修事項として、雪訓と雪洞堀りがある。とりあえず雪訓は終えて、次は雪洞堀りだな、というところで鈴木先輩が山スキーに連れてってくれるという。仮にも試験期間中だったのだが、喜んでお世話になることに。行き先は上州武尊(ほたか)山。「ほたか」と聞いて驚いたのはお約束。

金曜日の夜、いつも通りあわただしく準備。鈴木先輩と石井先輩は出発直前にもかかわらずシールを切っている。あれで忘れ物が出ないんだから流石だなぁと感じる。終電で10月以来の沼田駅へ。

沼田駅前は既に雪が舞っていた。予定通りテントを立てて寝ようとしたところ、たまたま電話したタクシー会社の所長さんのご厚意で営業所に泊めてもらうことに。ステ寝自体は決して嫌いではないが、暖かい室内で足を伸ばして寝られるというのはありがたかった。冬だけに寝る場所の重要性をひしひしと感じる。

翌朝タクシーでOGNAほたかスキー場へ。天気も晴れ。まずはリフトで行けるところまで上ってしまう。しかし20kgくらいはあろうかという爆弾ザック付なので、リフトに乗るのもひどく厄介。できることならやりたくないものだ。


>重い

最上部についてシールを貼るのだが、そこには同じように武尊に登りに来た集団が数十人。ゲレンデをすべりに来た人より多い。皆スノーシューやスキーを履いてぞろぞろ登って行った。山スキー、山スノボをやる人がそれなりにいることを初めて実感する。ただ雪洞を掘って泊まろうなんていう物好きは我々以外いないようで、皆身軽そうな格好をしていた。正直うらやましい。

遅れて我々もゲレンデを外れて登り始めたのだが、進んでわずか50mというところでトラブル発生。雪を持ち上げて斜面を登ろうとするとビンディングが誤解放してしまう。どうも構造的なものらしく、鈴木先輩のドライバーでなんとか問題ない程度に補正。一度山に入ってしまったためトレース以外はふかふかの積雪、急斜面でリーシュ付の板を扱うのに四苦八苦。太田口は太田口でクトーを取り付けるのに大苦戦。他の人たちに颯爽と抜かされながらあっという間に1時間をロスする。何とも情けない。

気を取り直し登り始めるが、やはり太田口のペースが悪い。先輩方にキックターンや登るコツをとにかく教わる。抜かされた人たちの中には既に2週目、という人もいるらしい…愕然。前武尊に登頂したときにはすでに14時近くになってしまっていたので、ビバーク適地ではないが前武尊付近の斜面に雪洞を作ることに。


>経験不足の登り

いざ雪洞堀り、先ずは斜め下方向にとにかく掘っていく。本来は入口を狭く作るのだろうが、作業効率も悪いので入口から広く作っていった。掘り進めるだけではなく雪を外に出すことが大切なのをいやというほど思い知る。天気も良いので掘り進めること自体は精神的に楽だった。途中気象を取っていたら雪洞が完成。外も手袋を外したくない程度に冷えてきたのでそそくさと退避する。中は6テンより広いかと思われるビックサイズに仕上がった。


>雪洞堀り!!

ほぼ全ての荷物を取り込み、フライで蓋を被せほっと一息。帽子を外すも凍り付いてしまってどうにもならない。雪に触れて良いものと悪いものに気を付けながら物品整理。チューペットを凍らせて食べようと考えていたが、結局凍ってはくれず、とりあえず雪面に刺しておいた。こういう自由度は面白い。

続いて夕食、持ってくる鍋を間違え5人分作れるか不安がよぎる。太田口に声をかけても反応が鈍いので自分が米を炊く。自分ではやるべきことを理解しているつもりだったのだが、不手際をいくつか経てできたコメは芯がしっかりしている。あわてて水を加えて熱を加えなおす。一方ペミカンカレーのほうも自分が調子に乗ってラードを加えすぎたせいで水<油といってもいいくらいのカレーに。一応米もカレーも食べられる状態にはなったので鈴木先輩から「復活飯」の称号をもらった。今回は米を1人1合としたが、案の定食べても食べても食べ終わらない不思議に遭遇。具が足りなかったのはつらかった。今回のご飯は最終的に惨敗。皆疲れていたのでさっさと寝る。


>広いぞ雪洞

寝る場所は何となく決めたのだが、端を選んだ自分は足を伸ばせる長さがなく大苦戦。別に寒いという感想は抱かなかったのだが、寝心地は正直厳しいところだった。どうして冬山に来ると歯が疼くのだろう、ストレスだろうか。

翌朝。ふと見ると入口付近の高さが下がっていて、予期こそしていたが不気味に思う。シュラフも何故かかなり湿っていて冬山泊の難しさを感じた。朝食を済ませ荷物を取り出し、努力して作った雪洞を崩しにかかる。あっけなく崩れるのかと思いきや結構頑張らないと埋められなかった。


>流石に堀った量は多かった

とりあえず予定通り武尊山方面を目指し出発。樹林帯を抜けた後剣ヶ峰をトラバースしたのだが、太田口が明らかに辛そうで全く進まない。聞くとやはり膝が痛いらしい。この状態で登れるはずもないので撤退決定。ゲレンデ上部の十二沢を前武尊から滑ることにした。

十二沢はふかふかのパウダーが続く急斜面。斜度はきついが樹木も程よく少ないので四阿の時のようなストレスは少ない。とはいえザックをしょった状態でターンすることは困難でバンバンバランスを崩す。トップの尾高先輩などはよくわからないが派手にひっくり返りまくっている。予め聞いてはいたがやはり鈴木先輩がうまい。楽しそうだなーと思う。

>ずるずる降りる

一方大変だったのが石井先輩。最後尾の鈴木先輩と石井先輩を待つのであるが、待てども待てども降りてこない。振り向くと既に転んでいるのだ。結局前武尊からゲレンデに出るまで2時間ほどかかるという結果に。体力がかなりあると聞いている石井先輩も今回ばかりはバテていたようだ。

しかし、ペースさえよければ往復3時間とかからないコースにここまで時間をかけてしまっていたので、鈴木先輩は物足りなさそうである。自分も(その時は)そこまで疲れていなかったので不要な荷物を置いて2人で再度登ることにした。ラッセルをしてくれる鈴木先輩にやっとの思いでついていく。途中ラッセルに挑戦したが、一歩進むとすぐずり落ちてしまうので全く進まず、先輩のすごさを思い知らされた。本当は急斜面の上に出たかったのだがタイムアップ、再滑降。

2回目は荷物が少なかったのでバランスもとりやすく、思い切って下りて行ったのが功を奏したのかすいすい滑り降りる。さすがに鈴木先輩のようにはいかないが、ふかふかの斜面を突き進む快感を味わうことが出来た。ゲレンデに出てからもストックの使い方を教わりつつ皆と合流。スピード勝負もしたがチキンな自分は速度を全く出しきれず当然敗北した。

下りた後は温泉!のはずなのだが、聞くとここから5kmもある。車で来た我々はあきらめざるを得ないところのはず、なのだが…鈴木先輩の「歩こう」で行くことが決定。途中までスキーで降りれたのだが、降りられる終着点に達することに自分の体力、気力は限界を迎えていた。もう下山したじゃん…

そのあとはスキーを背負って兼用靴でただ歩く。途中まで尾高先輩にスキーを背負ってもらうもののそれでも足取りはふらふら。1時間半ほど歩いてボロボロの状態で温泉に着いた。ここまでして入る温泉ではないと強く思った。


>死にかけ

さて温泉につかった後、先のタクシー会社さんにまたお世話になる。運転手さんがまたきさくな方で我々の知らない東京の地理を熱く語ってくださった。別にタクシーにしばしば乗っているわけでもないが、都会より概してきさくな方が多い気がした。沼田に着いた頃には21時を回っていた。

帰りは鈍行で帰れないので新幹線を使って部室に戻る。折角の新幹線なのにザック+スキー一式はやはり精神的に落ち着かない。日付が変わったころに部室について、尾高先輩を除く4人でそのまま飲み屋にいって、3時半にようやく山行を終えたのだった。

◆まとめ
OBの先輩方に技術面、金銭面ともにお世話になり続けた山行だった。いくらか出してもらってもお金が吹っ飛んだので精神的に悪かったのだが、2回目の山スキーにして楽しさを感じることが出来た。自分も数年後にはそういう余裕ができるのだろうか、はなはだ疑問だ…経験を積むよりない。
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