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旧人合宿@蓮華温泉 2014/03/22-26

 2014-03-31
筆:八木(B2)
メンバー:CL八木(B2) SL太田口(B2) 夏目(B1)

3/21【新宿バスターミナル~白馬八方インフォメーションセンター】
3/22【八方IC~栂池…栂池スキー場でゲレンデスキー…栂池ロープウェイ始点…自然園付近】
3/23【自然園(7:05)…天狗原(10:30)…(滑降)…蓮華温泉(16:10)】
3/24【蓮華温泉BC(6:00)…(トラバース)…兵馬の平…瀬戸川横断(10:00)…雪倉岳中腹2400m付近(14:00)…蓮華温泉(16:30)】
3/25【蓮華温泉BC(7:20)…(トラバース)…兵馬の平(8:30)…(滑降)…瀬戸川鉄橋(9:50)…兵馬の平…蓮華温泉BC(13:30)】
3/26【蓮華温泉BC(6:20)…角小屋峠(9:10)…(滑降)…木地屋(13:30)】

ここ数年実施されていなかった旧人合宿、念願の復活。リーダーが2年生であるという若干の不安を残しつつも、結果的に天候にも恵まれ実りの多い合宿になりました。

◆0日目(3/21)
休み中だからヒマだろうと高を括っていたが、ふたを開けてみれば皆超多忙。出発日くらい余裕をもって準備できるはずが非常に慌ただしい出発となってしまった。致命的な忘れ物は防げたものの、長期の合宿前という認識が足りないのでは、という印象を受けた。軽量化を徹底してシュラフも薄くしたにもかかわらず食糧が圧迫してザックは23kg程度に。これで本当に滑れるのか心配になる。今回のバスはゆったりシートなのでアイマスクをつけて割と快適に寝られた。

◆1日目(3/22)
前日の雪崩事故の発生を受けて、栂池のゴンドラ乗り場には山岳警備隊の人が自粛を呼びかけていた。テレビ局も来ている。ガン無視して出発するような根拠もないので、日中はスキー場で滑ったのちリフト終点でテン張ることに決定、その旨を連絡する。春休みとあってスキー場は人であふれていたが、足慣らしとしては非常に良かった。太田口の滑降技術が着実に上がっていて驚く。


>荷物が重い

午後運休中のロープウェイ始点から林道沿いに登っていく。あれだけ山岳警備隊が制止していたはずなのだが、この遅い時間にあっても次から次へとスキーヤー、スノーボーダーが降りてくる。どうもかなりの人数が天狗原まで登って滑ってきたらしい。社会人は時間的制約があるので幾分仕方がないのであろうが、パトロールとしては気を揉む状況だっただろう。
自然園まで1時間半のハイクアップだったが、太田口が早速派手に足を痛めており先を案じる。誰もいないかと思っていたが高校山岳部・ワンゲル部と思しき人たちで夜は賑やかであった。


>初日のテン場

◆2日目(3/23)
朝ごはんにOBの武藤先輩の差し入れであるラーメンの汁?に餅を入れて喰らう。池袋かどこかの美味しいラーメン屋の汁らしく味は美味だったがペットボトルの中でプリン状に固まっていて見た目が悪かった。
天気は快晴、しかしながら21日の大雪のせいかスキーを履いていても足首まで埋まる。予定では1時間半程度で天狗原に上がれるはずだったのだが、登高に不慣れな太田口が深雪に埋まり地吹雪吹きすさぶ斜面で立ち往生する。昨日中止されていたヘリスキーも今日は通常開催らしくヘリが数分おきに飛んできてやる気を削がれる。このころが一番テンションが低かった。


>スノーバスケットも最早用をなさない

天狗原に上がると白馬乗鞍の大斜面が出迎えてくれた。予定では登るはずだったが、太田口のペース的にきつそうなので振子沢から直接蓮華温泉を目指す。既にヘリスキーで登ってきた人たちが天狗原を行列なして歩いてきたが、板を履いて動けないスノーボーダーが四つん這いに歩いていて中々不思議な光景だった。


>天狗原到達

本来であれば楽しい楽しい滑降、のはずなのだが振子沢の入り口は小規模ながら明らかに雪崩れており油断ならない状態。自分を先頭に1人ずつ滑っていく。
ところが荷物が重いため、太田口は転ぶ度にザックを下してから背負いなおさないといけない。急斜面の直下など1分と留まっていたくないのだが、中々体制を立て直してくれないので焦燥感ばかりが募る。雪質そのものは面白いパウダーで荷物がなければ楽しそうではある。急き立てながら下の方に下りてくると雪崩れそうな斜面も減ってきて穏やかなツアーになった。


>天気は良い、のだが…

途中で下りが終わってしまったのでシールを履いてじりじりとトラバース。雪崩直後の前日にトレースをつけてくれた人たちがいたらしくトレースには困らない。少し回り込むと朝日岳・五輪山が姿を現した。


>ターゲットが顔をのぞかせる

相変わらず太田口が苦しそうだがなんとか滑降。林道上に橋のマークがかかっていたので普通に通れるのではと思い込んでいたが、実際には雪がこんもりと積もって柵の高さをはるかに超えていた。想像以上に雪深い。


>橋…!

地図上ではすぐそこに蓮華温泉があるはずなのだが、その直前のトラバースは生きた心地がしなかった。スキーでは歩けないので一度ツボ足になって慎重にトラバース、板を履きなおそうとするが、体が腰まで埋まって板に乗ることができない。ザックを下してなんとか履きなおすことが出来たが、スキーを履かないと身動きが取れないのは初めての経験だった。少し進むと春山臨時のテント場に到着。アプローチとは思えないほど疲労した1日だった。
有り難いことに蓮華温泉はこの季節から営業していたので、テントを張ったのち温泉に浸かりに行った。小屋の人曰く先日の雪で1m以上積もったらしく、雪倉岳にはまだ登頂者がいないとのことだった。天気は良さそうなので期待しつつ2日目を終えた。


>勿論テン場には我々しかいない。静寂のテン場。

◆3日目(3/24)
朝起きると太田口が不調を訴える。当人曰く疲労だということで自分と夏目の2人でアタックすることを決定。天気は快晴、兵馬の平方面に早速滑り込む。ところがトラバースを嫌ってゆらゆら下りて行ったせいで兵馬の平の下に下りてきてしまい、いきなり急斜面の登高を強いられて参ってしまった。予想通り雪は深く自分の板では先端が沈んでしまう。こうなるとみるみる体力を奪われていくのでこういうときは太い板がうらやましくなる。
兵馬の平に登り返すと周りとは不釣り合いなほどに開けている。目指す雪倉岳の姿も見えたが、どう見てもはるか彼方に山頂が見える。というかこれ登れるのか、というくらい急に見えた。


>雪倉岳が見えるが…

雪倉岳方面には1本のトレースがついていたので有り難く泥棒するつもりだったのだが、あろうことが途中で引き返してしまっていた。ガックリ。途中夏目君にラッセルを代わってもらったがファットスキー様様のパワフルな登高。滝見のコルを越えて瀬戸川に滑り込んだ。
流石に標高が高いせいかこの辺りはしっかり雪に埋まっている。天気も相まって昨年の文登研を思い出す素晴らしい斜面。とはいえ雪崩が怖い。夏目君は不安そうな顔をしていたが、ピットチェックをしてみたところ粘着力自体はそこそこあったので山頂を目指すことにした。雪の深さも樹林帯より浅く想像以上に良いペースで高度を上げる。途中後続に1人来ていたが途中で引き返してしまったようだった。


>真っさらの斜面

いくら山スキー向けとは言っても多くの山は地形が入り組んでいて割とルートを取りやすいのだが、ここ雪倉岳は他の山とは段違いに平たい斜面が続いている。しかも殆どの木が埋まってしまっているので転んだら数百メートル転がり落ちてしまいそうな錯覚すら覚える。中盤はモナカ雪にスキーがグイグイ沈み、春独特の太陽の暑さにも苦しめられたが、徐々に山頂が近づいてくる。出発地の蓮華温泉もはるか下にポツンと見える。


>広大なる斜面


>上部では巨大なシュカプラが形成されて美しい

あわよくば山頂を狙っていたが、標高差1200mを落とすことはできず午後2時でタイムアップ。己の体力不足を嘆くよりない。とはいえここからは標高差1000m、4kmの大滑降。胸が躍る。


>山頂は遠かった

上部はシュカプラがあるものの快適な滑り出し。忍耐を強いられる登りとのギャップは喜びを増幅させる。夏目も小気味良く斜面を下りてくる。


>貸切のゲレンデ



>どこまでも続く斜面

あっという間に2時間前居たところに戻ってきてモナカ雪地帯に突入。ここは足が疲れて辛かった。下部になると春の行きながらパウダーでゆるゆると降りて滑降終了。わずか40分で降りてこられたので驚いてしまった。帰りのルートにはトレースがあったので有り難く使わせてもらって16時半過ぎにテン場にたどり着いた。太田口が出迎えてくれたのでなぜタイミングよく出てきたのか不思議だったがどうやらビーコンの電波にラジオが反応して気づいたらしい。ビーコンをそんな風に使えるのは少し面白かった。太田口も元気そうなので明日は五輪山方面に散策に行くことにして寝た。


>シュプールを振り返って

◆4日目(3/25)
昨日の大雪を鑑みて五輪山・朝日岳は諦め気楽に温泉を発つ。昨日の経験を踏まえて慎重に下りて行った結果今回は上手く兵馬の平に滑り込むことが出来た。樹林帯パウダーも雪そのものの密度はまた小さいので心地よい。


>朝日の照らす中滑降

小気味良く徒渉点の方面にダイブする。すると、何故か昨日迷い込んだ怪しい斜面に出くわしてひどく動揺。雪が削れて出てきた地面の凹凸に足を突っ込んで5分ほどスキーが抜けなくなった。焦った。

どうも昨日迷ったと思っていた地点が今回目指す方面だったらしい。ところが目の前には小規模な雪崩が起きた跡がゴロゴロ…1人ずつトラバースしていって降りたところに目指す瀬戸川鉄橋はあった。


>!?

どういうわけか鉄橋は今にも崩れ落ちそうな崖の側に有るうえ、そもそも雪が積もっていてたどり着けない。一方下流を見やると、


>渡れない

もうすでに大部分の沢が出てきてしまっていて到底渡れそうにない。1か所埋まっている場所はあったがザイルが欲しい感じだ。この先も雪崩ており撤退決定。大雪にはかなわない。安全地帯で呆然としていると鉄橋から雪が崩れ落ちていくのが見えた。

気を取り直して登り返し。相変わらずスキーのトップが埋まるので夏目に代わってもらった。ラクチン。
兵馬の平に戻るとまだ時間はたっぷり残っており、しかも快晴。目の前には雪。これはやるしかない。




というわけで皆思い思いに雪だるまや丸い何かを作成。旧人合宿としてはだらけすぎな気もしたが、どのみち進めなかったので良しとした。

帰りは往路を辿ったところ1時間半もかからなかった。温泉に1時間半ほど浸かって明日の帰路に備えたが、どちらにせよ合宿中とは思えない不思議な感覚であった。
夜物音がするので少し身構えたがどうもテント泊の人が新たに来たようであった。

◆5日目(3/26)
朝起きると少し雲行きが怪しい。テントを撤収したら案の定出発まで2時間チョイかかってしまった。やはり朝起きた直後がだれていると後ろにずるずる引きずってしまうらしい。蓮華温泉に別れを告げ出発。

行き恐怖に晒されたトラバースは行ってみるとそこまで大したことはなく、気づいたら橋を渡り終えていた。標識に平岩方面の方向が書かれているがなんというか「そこ降りるの…?」といった感じの崖だった。


>えっ

そして今日も太田口の荷物を一部持ったので25kg近くの荷物を背負っての滑降。下手に転ぶわけにもいかない。足は後傾を維持しつつ重心を前に傾けるくの字滑りで気迫の滑降。


>太田口の上達が著しい

暫く滑るとすぐ登りになったのでおとなしくシールを履く。積極的にシールを着脱することに慣れたのもこの山行のおかげだ。木にところどころ標識があるうえにこれでもかという量のテープがついている。まさか迷うことはあるまい。30分ほど歩くと林道に合流する。
林道をさらに歩くと目の前の山をトレースがまっすぐ登っていくのが見える。これが最後の登り。日も昇ってきて大層暑かったがなんとか登り切った。

さて滑降。いつも通り先頭を切って滑り始めるといきなり標識を見失う。とはいえ当初予定していたルートに進んではいたのでまぁいいかと1回横滑りで斜面に止まったところ、自分の下の雪が厚さ20cmほどの層で崩れ落ちていく。雪崩だ…
とはいえ身の危険を感じるほどではなかったのでするする下りて行ったが、後続の太田口と夏目が来ない。聞くとバランスを崩してその衝撃で起きたプチ雪崩に流されていたらしい。じりじり待っていたところ相当のスピードで物陰がかすめていったので何かと思ったがまさかの野生のウサギであった。実に身のこなしが軽いやつだった。

暫く進むとウド沢が見えた。沢を渡った先に標識があって道を間違えたことがしみじみ実感できる。標高が高いので渡れると油断していたところなんと沢がずいぶん出ているではないか!!!場所が悪いうえに相変わらずの雪崩斜面で動揺はピークに。長さ10mほどブリッジ状になっている部分があったのでそこを渡ることにしたが、こういった地形はどう見積もればよいのか分からず実にヒヤヒヤした。実際1人ずつ渡る分には全く問題はなかったのだが…


>この日のクライマックス

やはり標識は従うに限る。やがて標識に無事合流しトレースも明快になったので、あとはゆるゆると降りるのみ。
ゲレンデスキーの感覚だとやはりスキーならターンを綺麗に決めたくなるものだが、流石に昔ながらのツアースキーコースだけあって、どちらかと言えばまっすぐ力を抜いて降りる快感が強いコースだった。豪快なダウンヒルはやはりやめられないが、これもまた新鮮な感じですっかり驚いてしまった。やはり地形図だけでは見えないむずかしさがあったものの標識に従えば無問題。途中からは林道をところどころショートカットしながら下りるようになる。

次第に空が雨模様になってきていよいよ降られるか、と思ったところでなんと道路に出てしまった。予定よりも手前まで除雪されていたようだった。呆気ないゴールだった。


>まさかのゴール!

タクシーを呼ぶと集落の方まで下りてきてくれ、との事だったのでしばし歩く。5日ぶりのコンクリートにはすっかり感動してしまった。その後糸魚川まで電車で出て打ち上げをして旧人合宿は幕を閉じた。知床に続きついさっきまで山だったのに気づけば海。海は僕にとってすっかりゴール地点となった。


>すぐ先は海


>日本海…!

◆まとめ
出発直前の雪崩事故や体力不足が祟って行程の完遂率という点ではイマイチだったものの、雪山4泊5日という長期の日程をメンバー全員でこなし、結果的には充実感のある山行だった。この調子で山スキー班の旧人が続くことを期待したい。来年も頑張ろう。
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